Aさんのケース
Aさんが働いていた個人経営のエステサロンでは、以下のような問題がありました。
- 早出や残業をしても、残業代が支払われない
- 休憩時間がきちんと決まってなく、施術の合間やパック中などにご飯を食べる程度
- 売上目標を達成できなかったという理由で給与が減額される
- 研修費が給料から天引きされる
- 求人では「有給消化率100%」とあったのに、実際には有給を取れる雰囲気は全くない
Aさんはエステ・ユニオンに相談し、未払い賃金の請求と研修費返還などを求め、オーナーへ団体交渉を申し入れました。また、サロンの違法行為について労働基準監督署へ通報をしました。
結果
その後、労基署からサロンに対して労働基準法違反の是正勧告が出されました。
そして、団体交渉を通じて、オーナーは未払い賃金等の支払いと労働条件の改善を約束しました。
Aさんの声
―なぜエステ・ユニオンに相談しようと思ったんですか?
きっかけは、オーナーに退職を申し出た後、理由も分からず給料がカットされたことです。労働環境がおかしいと感じていて、誰かに相談したいと思いました。対処方法があるのか知りたかったし、もやもやしていたので、法律などが分かる人に話したかったです。
インターネットで検索をしてエステ・ユニオンを見つけました。大手のエステ企業の問題も解決しているということだったので、相談してみようと思いました。
―働いていて特に不満だったことは?
入社前に聞いていたよりも、実際にもらった給料が低かったんです。でも、働き始めてしまったから何も言えないと思っていました。他に、土日や連休で有休を使うなと言われたりして、有休は全く消化できませんでした。あと、私が残業をしていても、オーナーはプライベートの食事会とかで先に帰ることも多くて…。こっちは休憩なし、残業代なしで働いてるのに。
―実際にユニオンに相談してみて、どうでしたか?
ひとつひとつ「これは違法ですね」など指摘してもらえて、自分の職場が思った以上に法律違反だらけだったんだとわかりました。これってやっぱり違法なんだ、今までずっとこんな状態で働いていたんだ、と思いました。
未払い賃金も請求できるということでしたし、これから働く人のためにもきちんと法律を守ってほしいと思って、団体交渉をしようと決心しました。
―団体交渉をした感想は?
最初、オーナーがなかなか非を認めなかったので、腹が立ちました。休憩は取れてただろうとか、店の備品を壊したとか言いがかりもつけられました。
最終的にはオーナーが非を認めて、改善を約束して、未払い賃金を払ってもらえることになりました。
ユニオンに相談してなかったら、もやもやした気持ちを引きずって過ごしていたかもしれないと思うので、解決できてよかったです。
―エステで働いている人へのメッセージをお願いします
エステで働いてると、休憩が取れない、残業代つかないっていうのが当たり前になってしまいます。そういう環境にずっといると、それに耐えられない自分の方が悪いと思ってしまうこともありますが、自分を責めないでほしい。
サロンの中で話しても解決はしないので、ユニオンとか外部の窓口に相談した方が絶対いいです。会社の方がおかしいんだっていうのが分かると思います。