たかの友梨ビューティクリニック(株式会社不二ビューティ)は、同社ホームページにて「弊社従業員への謝罪及び弊社の労務環境の改善に向けた取り組みについて」と題する文章を10月4日に公開しております。
しかし、発表内容に事実と異なる点や誤解を招く点があり、かつ「謝罪」に至る経緯についても問題がありますので、当組合として本件の事実関係を説明し、反論いたします。
■「謝罪」の場に組合員は一人もいなかった
まず、最も重要な点としましては、10月4日に髙野友梨氏が「弊社従業員への謝罪」を行ったとされる場に、被害者である組合員や不当労働行為を受けた当組合の組合員は一人もいなかったということです。
同社ホームページに公開されている文書では、「当社代表取締役髙野友梨から、2014年8月21日開催の食事会における不適切な発言等につき、組合員・従業員に向けて謝罪をしました。」とあり、被害者である組合員が出席していたかのように発表していますが、こうした記述は事実に反しています。
このように、昨日仙台店において、髙野友梨氏が被害者である組合員に向けて直接謝罪をしたという事実はありません。
■「謝罪」に至るまでの経緯における問題点
「謝罪」に至る経緯についても問題点があります。この問題点は、当組合員が本日出席していない理由に、大きく関連しています。
10月2日の夜18時すぎ、同社から当組合にFAXにて連絡がありました。内容は、二日後の10月4日午前9時半から、たかの友梨ビューティクリニック仙台店において、「代表取締役高野友梨から、仙台店の従業員に向けて、同年8月21日開備の食事会の件等に関するメッセージをお伝えする」として、被害者である組合員にも出席するよう求めるものでした。それから同社とやりとりする中で、同社の要望にはまず以下の問題点がありました。
① 当組合および被害者である当組合員と、日程に関して一度も調整がなされておらず、二日前の夜に急に呼び出された。
② 当日に具体的に何を行う予定なのかが不明確であった(特に、最初のFAXでは謝罪でなく「メッセージ」としか書かれておらず、説明もなかった)。
③ 組合役員や代理人の同席を認めず、被害者である組合員一人で出席するよう求められた。
ただでさえ、8月21日の事件により、被害者である組合員は精神的なショックを受け、出社に対して恐怖を抱き、休職をしているところに、①~③のような不信感を抱かせるような対応をされたことにより、同組合員が再度傷つけられる恐怖を感じたため、同社に出席は困難であることを当組合から伝えました。
そのうえで同社に対し、謝罪の日程や方法について、被害者である組合員と改めて調整するよう求めましたが、応じていただけませんでした。
このように、被害者である組合員の事情を無視し、当事者不在のまま、一方的に「謝罪」を行ったとすることや、その場に組合員が出席していたかのような不正確な発表をすることは、被害者である組合員や当組合に対して不誠実な対応と言わざるをえません。
また、事件発生から1ヶ月以上にわたって、当組合に対し事実関係について何らの釈明もせず、団体交渉の場(9月26日開催)においても、本件に関する回答や説明を拒否しておきながら、10月2日になって突然、FAXの一本で被害者である女性を呼び出そうとする、たかの友梨ビューティクリニックの「謝罪」の姿勢には疑問があります。
当組合としましては、被害者である組合員と予め日程を調整し、当組合役員の同席の下で、直接謝罪をすることを求めるものであります。
追記(10月6日):
上記の最後の一文において、謝罪の要求に表現の重きが置かれていますが、当組合としては、まずは労使の話し合いが最優先課題だと考えております。
当組合は、本件に関して事実関係や今後の対応について、話し合いの機会を設けることを引き続き求めていきます。髙野友梨氏が今回初めて不適切な発言であったと認めたことについては、当組合としても評価しています。今後は不適切な発言があったということを踏まえて、団体交渉の場で話し合いに誠実に応じていただけるものと期待しています。
今後も話し合いを通じて、適正な労使関係の確立に努めていきたいと思います。