たかの友梨ビューティクリニックで働くスタッフの皆様へ

 私たちエステ・ユニオンは、働きやすい職場、働きやすいエステ業界を実現したいと考え、たかの友梨ビューティークリニックに、労働環境の改善をお願いするため、話し合いをしてきました。
 話し合いに応じていただけない場合には、労働基準監督署への公益通報を行うなどして、行政からの指導や是正勧告をお願いすることで、改善へと結び付けてきました。
 公益通報をした従業員の方が、社長から圧迫的な行為を受けたことがありましたが、厳重に抗議する記者会見を開くなどして、二度と同様のことをしないと約束していただいています。
 9月11日には会社から「労働基準法を遵守すること」、「公益通報者への不利益な取扱いをしないこと」を約束していただきました。
 こうした取り組みなどの結果、次のような改善や成果を得ることができました。
1.仙台店の改善
仙台店では昼に30分の休憩が確実に取れるようにあらかじめシフトに書き込む、A勤・B勤という2交代制の勤務を導入し、労働時間を短くするなどの改善を実現することができました。
 
2.労働基準法などの法令遵守を会社が宣言
私たちからの公開要望書署名14,000筆を受けて、会社は「仙台労働基準監督署指導への今後の取り組み 並びに、エステ・ユニオン要望書への回答」(9月11日)にて、「労働基準法や公益通報者保護法をはじめとする、法令、社会倫理及び企業規範の遵守並びに適正な労使関係の形成のためにも、全力を尽く」すことを宣言してくれました。
3.公益通報者に不利益取り扱いをしないことを会社が宣言
 また、同じ9月11日の「回答」で、会社は公益通報者への不利益取り扱いをしないことを宣言してくれています。社長からの圧迫的な行為の被害にあった方への実質的な謝罪と名誉回復については残念ながら未だ不十分ですが、社会に広く公益通報者保護法の理念を守ると宣言していただいたことは、一歩前進だと思っています。
4.「労務改善計画」の策定と社内での周知
 会社の法令遵守宣言を受けて、私たちは働き方の改善策を具体化するように求めました。会社からは、①労働時間の管理、②時間外勤務手当の支払い、③相談窓口の継続と外部専門家の指導を柱とする「労務改善計画書」を作成し、社内に周知したと回答をいただきました(この計画書については会社発表の「労務改善計画の策定について」(9月25日)、「弊社従業員への謝罪及び弊社の労務環境改善に向けた取り組みについて」(10月4日)でも触れられています)。
 このように、会社が、法令遵守を広く社会に宣言し、改善計画書を作成してくれたことは、大きな姿勢の変化だと思っています。
 一方で、会社の改善計画に関して、①事前に申告された分の残業代しか支払わないという運用によって「サービス残業」が温存されてしまうのではないか、②タイムカードの廃止が予定されているが、残業時間の証拠が無くなってしまうのではないか、③練習の時間は労働時間として扱ってもらえるのか、④実際に休憩や休日は取得しやすくなるのか、などといった不安の声が私たちのもとに寄せられています。
 会社がスタッフや広く社会に宣言した改善計画が、言葉だけのものになってしまうことがないように、私たちは、引き続き会社に現場のスタッフからの声をお届けして、①改善計画書の内容について不安な点を解消すること、②具体的な改善のロードマップを示すこと、③現在の状況を調査した上で社会に公表すること、などを要望して話し合いを継続していく予定です。
 また、産休・育休をスムーズに取れるようにしてほしい、ノルマによる商品の自腹購入をなくしてほしい、配置転換については生活との両立に配慮してほしい、といった多くの改善すべき課題が残っています。これらについても、会社との話し合いの中で具体的な改善をお願いしていく予定です。
 もし、たかの友梨ビューティクリニックで働くみなさんの中に、会社が「労務改善計画書」などで宣言した改善策が守られていない(休憩や有給休暇が取れない、サービス残業があるなど)ということがあれば、私たちにご相談ください。
 また、会社が改善計画書で約束してくれた内容以外にも、産休・育休が取れない・取りにくい、ノルマが重くて自腹購入の負担がきつい、病気やけがなどに労災保険を利用したいといった問題についても相談を受け付け、解決のためのサポートをいたします。秘密厳守・相談無料で対応させていただきますので、ぜひお気軽にご連絡ください。

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