ベルルミエールと労働環境改善に向けた話し合いをしています!

(1)ベルルミエールとは?
ベルルミエール(http://www.belle-lumiere.jp/)は、従業員数約150名ほどの中規模エステ企業です。設立から今年で13年の新興企業であり、全国で約30店舗、海外にも4店舗を展開しています。
現在、エステ・ユニオンには全国のベルルミエールで働く従業員・元従業員から多くの相談が寄せられ、会社と労働環境改善の団体交渉(話し合い)をしています。ベルルミエールで働いていたAさんの労働環境には、以下のような問題がありました。現在、Aさんは体調を崩したのちに退職をしています。
(2)ベルルミエールの労働問題
①求人詐欺(※昨年4月入社時)
会社出している求人と実際の労働条件には、以下のような大きな乖離がありました。
・正社員募集(無期雇用)でありましたが、実際の雇用契約書では契約社員(有期雇用)でした
・給与は「月189,000円+業績休、都市手当」とありましたが、実際には固定残業代が約5万円分(45時間分)含まれていました
・勤務時間は「残業はほとんどありません(月・20時間以内)」とありましたが、実際には月20時間をはるかに超える残業をしていた
・「週休2日制(月間8〜10日)」とありましたが、実際には休日出勤をすることが多くありました
②月300時間を超える長時間労働を行わせる月があった
→国が定めた労災認定基準である「過労死ライン」は、月80時間の残業ですが、Aさんはそれを超える月100時間以上の残業を強いられました。また、それは会社が労働基準監督署に提出している36協定(残業の上限を定めた協定)も大幅に超えています。Aさんは、体調を崩す直前、18日連勤、19日連勤などの凄まじい長時間労働を続けていました。
③休憩時間を法律通り1時間取れない
→法律では、1日6~8時間働く場合は「45分」、8時間以上働く場合は「1時間」の休憩が取れないと違法です。予約表上、休憩時間が定められていなかったり、休憩時間にお客様の対応や電話番、キャッチをしに行くなどの業務を行っていたため休憩が取れていない日がありました。
④早出・休憩・残業・休出に対する賃金が適切に支払われない
→定時前の早出出勤、休憩時間の労働、定時後の残業、に対して、法律通り「1分単位」で計算して賃金を支払っていない状況でした。
⑤最低賃金を割れる月があった
→Aさんは、採用は地方でされましたが、実際に働いたのは、都市部の店舗でした。採用された地域の給与設定が月給から時給を割り出すと最低賃金ギリギリであったため、異動した都市部では、最低賃金割れを起こしていました。月給制の正社員とはいえ、基本給が約15万円のため、実際に時給換算すると、ほぼ最低賃金という低賃金労働者として働かされていました。
(3)Aさんの想い
私は、もともと、学生時代にエステに通ったことがきっかけで、人を綺麗にする仕事が素敵だと思い、美容の専門学校に入学し、エステティシャンになりました。
ベルルミエールは、地方で求人があまりなかった中で、雇用形態、給与、休日などの待遇が良かったので学校の求人をみて応募しました。
しかし、実際に入社して働いてからは、採用された地元の店舗ではなく、すぐに都市部の店舗で働くことになりました。雇用形態も求人と違い、正社員ではありませんでした。そして、最長で9時〜24時頃まで働くような長時間労働、いつ休日が来るかもわからない連続勤務、休憩が取れない、それなのに残業代も払われないという状況で精神的にも追い込まれました。それに加えて、お客様を綺麗にするよりは、毎日会社のために売上を作ることのプレッシャーが強く、それも辛かったです。多くの人が労働環境が悪くて、すぐに辞めていってしまい、人不足になっていました。
会社には今回の交渉をきっかけに、従業員をもっと大切にする会社に変わってほしいです。私は新卒で入社をして頑張ろうと思っていましたが、あまりにもブラックな働き方で心身ともに限界でした。今後、美容業界で働くことを夢見る新入社員のためにも、法律を守るなど当たり前のことを当たり前にやっていってほしいです。
(4)ちょっとした疑問からご相談をお寄せください!
みなさんのサロンでも同じような問題はありませんか?少しでも働いていて「おかしいな」と感じるところがありましたら、この機会にご相談や情報提供をいただけましたら幸いです。在職中に改善することはもちろん、在職中から証拠の集め方などを相談しておいて、退職の際や退職後に会社に対して請求することも可能です。ちょっとした疑問から相談をお受けしていますので、ご検討ください。