一般社団法人「日本エステティック協会」と労働環境改善に向けた話し合いをしています!

◆日本エステティック協会とは?
一般社団法人「日本エステティック協会」(https://ajesthe.jp/)は、1972年に設立された、エステティック業界における歴史ある業界団体です。2014年4月末現在、個人会員約14,000名(99.5%がエステティシャン)、法人会員約130社、認定校約145校が協会に登録しています。綱領には、「私たちは、業界の健全な発展を追求するとともに、公明正大なルールを確立して自らの協会を運営する。」とあります。
しかし、現在、エステ・ユニオンへ日本エステティック協会で働いていた元従業員の方が加入をされ、労働環境改善の団体交渉(話し合い)をしています。また、労働基準監督署からも協会へは「労働時間を適切に把握していない点」について行政指導が出されていますが、その後もユニオンへ不誠実な交渉を続けています。Aさんの労働環境には、以下のような問題がありました。
◆日本エステティック協会の労働問題
①労働時間を30分単位で切り捨て計算している
日本エステティック協会では、賃金を30分単位の切り捨て計算をしており、タイムカードの打刻時間で賃金を支払っていませんでした。その点について、在職中からAさんは改善に向けた指摘をしてきましたが、協会はそれを改善しませんでした。
②早出・残業に対する賃金が適切に支払われない
①と関わりますが、定時前の早出出勤、定時後の残業に対して、「1分単位」で計算して賃金を支払っていない状況でした。
◆労働基準監督署からの是正指導(行政指導)
労働基準監督署は、協会の「労働時間を適切に把握していない」点について、是正指導をしました。しかし、協会はユニオンに対して、タイムカードはあくまで出欠確認をする「出勤簿」の意味しかなく、労働時間を管理するものではないため、打刻時間通りに計算をして残業代を支払うことはしないという主張しています。しかし、当然Aさんはタイムカードは労働時間を管理するものと認識しており、出退勤時に打刻していました。
エステ・ユニオンでは、労働時間管理方法の改善や30分切り捨て計算の差額分を請求していますが、協会とは現在主張が平行線になってしまっています。労働基準監督署も労働時間を適切に把握していなかったことについては指導を出しているのですから、非を認めて過去の支払いや今後の改善に真摯に取り組んでほしいです。それが歴史ある業界団体の果たすべき役割ではないでしょうか。

◆ちょっとした疑問からご相談をお寄せください!

みなさんのサロンでも同じような問題はありませんか?少しでも働いていて「おかしいな」と感じるところがありましたら、この機会にご相談や情報提供をいただけましたら幸いです。在職中に改善することはもちろん、在職中から証拠の集め方などを相談しておいて、退職の際や退職後に会社に対して請求することも可能です。ちょっとした疑問から相談をお受けしていますので、ご検討ください。