エステ・ユニオンは、フィットネスクラブ専門のエステスイート・ピアと団体交渉を行い、昨年12月に解決案に合意しましたが、今年に入って会社が一方的に合意を撤回しました。その後、現在に至っても会社は合意の履行を拒否しつづけています。
この合意内容には、過去の未払い賃金の支払いと並んで、店長によるTさんへのパワー・ハラスメントについての謝罪が含まれていました。
※これまでの経緯については下記のブログを参照ください。
スイート・ピアが元従業員へ未払い残業代を一部支払い 現役社員には未払いの存在を隠蔽?
フィットネススパ「スイート・ピア」はユニオンとの約束を守ってください!
店長による差別発言
Tさんはハーフで海外生まれですが、Tさんによると、店長から次のようなことを言われました。
「あなたの日本語はおかしくてお客様に話が伝わらないから、名前をカタカナに変えた方がいい。その方がお客様も理解してくれる。新しい名札を作ってくれるように私が本社に言っておく」
(店長からお客様に対して)
「Tは片言で何を言っているか分からないですよね」
「知っていますか? Tってハーフだから疲れると片言になるんですよ」
また、Tさんの誕生日に店長からもらったバースデーカードには「○○(Tさんの名字) クリスティーナ ○○(Tさんの名前)へ」と書かれていました。
Tさんはそれまで他の上司や同僚からこのようなことを言われたことはなく、仕事に行くのが辛くなり始めましたが、エステが好きという気持ちで仕事を続けていました。店長の言動は、Tさんがハーフであることに絡めて繰り返しTさんを侮辱する差別発言であり、パワハラであると言えるでしょう。
店長の謝罪を約束したが、その後反故に
団体交渉で会社に上記問題を指摘したところ、会社は店長の発言は不適切であったと認め、会社としてこの件を重く捉えるとして謝罪しました。そして、Tさんの希望で、店長による直接の謝罪を求めたところ、謝罪をさせるという内容が合意書に盛り込まれました。
けれどもその後、謝罪がなされないうちに会社は合意を撤回。パワハラの件については、「店長としてはパワハラや差別の意図はなかった。Tさんがそのように捉えただけ」などと言い出し、パワハラではないと否定してきたのです。
パワハラがあったことに加え、その事実を一度は認めたにもかかわらず後になって撤回するなど、会社の対応は何重にも酷いです。さらに、加害者である店長が近々退職するという噂もあり、このままでは直接の謝罪がされないということになりかねません。会社は早急に誠実に対応するべきです。
Tさんのコメント
私は海外生まれですが、日本人学校にも通って日本語を勉強してきました。店長から「ハーフで日本語がおかしいから名前を変えた方がいい」と言われた時は、ショックでしたし、とても傷つきました。これは、ハーフに対しても外国人に対しても言ってはいけない事だと思いますし、差別です。会社側も一度は認めて謝罪したのですが、合意撤回をしたのと同時に開き直って、「店長本人はそういうつもりで言ったのではない」と言ってきました。こんなこと到底許せません。店長は6月に会社を退職すると聞きましたが、会社には誠実に対応をしてもらい、店長には謝罪をして欲しいです。
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